日本語で格納式前照灯。
格納式のフロントライト全般を指す言葉で、一般的なのはヘッドライト自体が回転するものとされているが、例外的にカバーが回転するものもある。
1960年代~1990年代のスポーツカーやスーパーカーに多くみられた。
日本でリトラクタブルヘッドライトを搭載した最後の市販車は、2002年に生産終了したマツダ RX-7 FDだった。世界で最後にリトラクタブルヘッドライトを搭載した市販車は2004年に生産終了となったコルベット C5である。
コルベット C5
RX-7 FD
リトラクタブルヘッドライト展開時
リトラクタブルヘッドライト展開時
一番最初は、車のデザインを際立たせるために採用された。
後に、低いボンネットデザインの車でも、フロントライトを高くして少しでも前を照らせるようにするために採用されるようになった。また、国によっては最低地上高が定めていたところもあり、そういった規定に合わせるためでもあった。
2000年代に入ってから使われなくなった理由は、技術の進歩や安全規制の変化に伴い、固定式ヘッドライトが主流となり、現在では使われなくなった。また、リトラクタブルヘッドライト展開時の空力性能低下や整備のしずらさも使われなくなった理由である。
国や地域によっては、昼間の明るいうちからライトを点けることを義務付けられているところもあり、固定式のほうが部品数や整備の手間が減るため、コストパフォーマンスに優れている点も挙げられる。
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