2018年8月に開催されたモントレー・カー・ウイークのイベントであるザ・クエイル モータースポーツ・ギャザリングで発表された世界限定900台のモデル。アヴェンタドールSをベースとしたアヴェンタドールSVの改良版としてアヴェンタドールSVJはデビューした。
日本では同年11月21日、横浜スーパーファクトリーにて開催されたLamborghini Day Japan 2018でアヴェンタドールSVJが初公開され、新車価格は5154万8373円となった。
SVJという名前は、SV(Super Veloce)とJ(イオタ)を組み合わせている。イオタとは、かつて製作されたイオタ(ミウラSVJ)からきていて、ランボルギーニの中でもサーキット特化のモデルにつけられる。
この車の購入権を得られる人は、アヴェンタドール SVを新車購入し、SVJ販売時でも所有していることをランボルギーニ本社が認知していることが第一条件だった。
第二条件としては、ランボルギーニを2台所有していることだった。
新設計のエンジンフードのデザインは、戦闘機からきていて、ランボルギーニのデザインアイコンであるイプシロン(Y字)を強く意識したデザインとなった。
改良されたエンジンとエグゾーストシステムにより最高出力は770馬力、最大トルク720NmとアヴェンタドールSVと比べると馬力とトルクともに30ずつアップしている。内外装ともにカーボンファイバーを多用していて、新設計のカーボンファイバー製エンジンフード、超軽量アルミホイールNireo、エグゾーストシステムにチタンを使用したことにより、車重は1,525kgに抑えられ、パワーウェイトレシオは0.5ps/kgとなった。SVJの0-100km/h加速は2.8秒、0-200km/h加速は8.6秒、最高速度は350km/hを超えた。
専用のフロントスプリッター、ボンネットのエアアウトレット、より大きくなったボディサイドのエアインテーク、シャークフィンを備えたカーボンファイバー製リアウィング、シャークフィン下部の専用エアインテーク、アンダーボディのボルテックスジェネレーター、リアディフューザーなどの空力コンポーネントを追加したALA(エアロディナミカ・ランボルギーニ・アッティーヴァ)システムを採用した初のランボルギーニV12モデル。このシステムは、ランボルギーニ・ディナミカ・ヴェイコロ・アッティーヴァ2.0(LDVA 2.0)マネジメントシステムと連動しており、慣性センサーを使用して0.5秒ごとに車にあたる空気を分析し、状況に応じてフロントスプリッターとリアウイングにあるフラップを制御し、SVよりもダウンフォースを40％増加させ、抗力係数を1％低減させることに成功した。
アヴェンタドールSVJプロトタイプは、2018年7月にニュルブルクリンク・ノルドシュライフェで6分44秒97という市販車新ラップタイムを記録し、ポルシェ911 GT2 RSの記録を更新した。
ニュルブルクリンクでラップタイムを更新したアーバンカモフラージュ(都市迷彩)カラーのプロトタイプ
2018年8月に開催されたモントレー・カーウィークのフィナーレイベントであるペブルビーチ・コンクール・デレガンスで特別仕様車として63台限定で発表された。この63という数字は、創立年である1963年からきている。発表前にはすでに完売した。
デザインチームであるチェントロスティーレとアドペルソナム部門により手がけられ、自分好みの限定デザイン、カラー、トリムから選ぶことができる。
標準のSVJよりもカーボンファイバーを多用し、随所にストライプが入る。インテリアにもカーボンが多用されている。ほかにもSVJ63専用の車内プレート、リアバルクヘッドに刻まれる”63”、エクステリアにペイントされる”63”、63専用のトリムなど標準のSVJにはない特別感をより演出している。
