この車について

2012年3月6日に開催されたジュネーブモーターショーで正式公開とともに出品されたワンオフカー。販売価格は280万米ドル(当時の価格で約2億2,700万円)だった。

発表時のアヴェンタドールJ

発表時のアヴェンタドールJ

フィリッポ・ペリーニへのインタビューの中で、"J "は実際にはJota(イオタ)の略であり、1970年代のワンオフモデルであるミウラ イオタ(SVJ)がFIAの車両分類定義の付属規則 付則Jに適合していたことが由来であると分かった。

~デザイン、メカニカル、インテリア、エクステリア~

このフロントウインドウ、サイドウインドウ、ルーフが取り除かれたバルケッタデザインのアヴェンタドールJは、オリジナルのアヴェンタドールと同じエンジンとトランスミッションを搭載している。

エンジンフードはランボルギーニのデザインアイコンであるイプシロン(Y字型)になっていて、カーボンファイバーが使われている。エンジンのカムカバーもアヴェンタドール LP700-4と違い、マットブラックで塗られ、レッドでロゴが書かれている。

エンジンは完全に覆われていない

エンジンは完全に覆われていない

軽量化のためエアコンやラジオも取り外されている。運転席と助手席の前には、控えめなウインドリフレクターが設けられていて、その間にリアビューミラーを配置している。

インテリアでもカーボンを多用し、ダッシュボードやシートなどがカーボンになっている。シートはこの車だけの特別仕様で、軽量なフォージドコンポジット製のフルカーボンバケットシートになっている。カーボンの多様、エアコンの取り外しなどの軽量化の結果、車両重量は1,575kgで収まっている。

フォージドコンポジット製古カーボンバケットシート

フォージドコンポジット製古カーボンバケットシート

外装色はRosso Efesto(ロッソ・エフェスト)がメインカラーで使われている。

この車のフロントデザインは約1年後に登場する限定車、アヴェンタドール50周年アニヴァーサリーに活かされることになる。

スペック

エンジン

最大出力

トランスミッション

駆動方式

最高速度

0-100KM/H

重量(乾燥重量)

ホイールベース

ドア

生産台数

デザイナー

ベース車両

L539 6.5L(6,498cc) 60°V12 DOHC 48バルブ

700PS(8,250rpm)/690Nm(5,500rpm)

グラツィアーノ製7速ISR(シングルクラッチMTモード付セミAT)

Rear Mid Engine AWD|リアミッドエンジン 全輪駆動

347km/h

約2.9秒

1,575kg

2700mm

シザードア

1台

フィリッポ・ペリーニ

アヴェンタドール LP700-4 (ロードスター)

個人的見解

ランボルギーニは、過去にバルケッタボディの車を2台作っていたがどれもコンセプトとして発表され、このうちの一台であるガヤルド コンセプト Sの価値は1億~3億とアヴェンタドールJの半分以上の価値であるため、ランボルギーニのバルケッタボディの車では最高額の可能性が高い。

この車は、販売された時から現在までオーナーが変わっていない、ワンオーナー車。オーナーが約15億円の買い取りオファーを断ったということは、ものすごいこの車を大事にしていることがうかがえる。世界に一台しかない車とはいえ、発表から10年ほどで価値は約7.5倍になっていることを考えると、20億円以上の価値がつく可能性も十分にあると思う。